本日の日経新聞にて、三井物産と米ダウが、ブラジルで植物樹脂コン
ビナートを建設する旨の発表がありました。サトウキビ農園の経営から
バイオPEやバイオエタノールの製造設備まで、一貫して製造できる「コン
ビナート」とのこと。
サトウキビの産地、広大な敷地、さらに、バイオエタノールがすでに主要な
原料として流通しているという実績が、今回の「コンビナート」を、ブラジル
で実現させたのではないかと思います。樹脂やエタノールは、もともと、原
油から精製したナフサを使用して、需要地で、製品化するという流通構造
でした。したがって、原油市況でケミカル製品の価格は大きく変動しますし、
使用すれば、するほど、資源は枯渇し、CO2排出量が増えます。しかし、
植物樹脂の場合、原料であるサトウキビは、天然資源ではなく、農産物です。
枯渇もしないですし、CO2の排出量も増えません。
樹脂やエタノールといえば、原油からできるものではなく、農地で育てるもの
である、という認識になる時代がやってくるかもしれません。