電気自動車用ケミカルといえば、電池用と熱マネージメント用です。電池用では、
リチウムイオンが主流の座を固めつつあるものの、どのリチウムイオンで実用化され
ていくか、まだ定まっていない状況です。ガソリンエンジンと比べて、高い耐熱性が
要求されるため、エンジン周りの素材もガソリンエンジンとは大きくことなります。
この分野でも、大手ケミカルメーカーが次世代のスタンダードを狙ってしのぎを削って
います。
プラグインハイブリッド、電気自動車の量産が、開発と並行して進んでいる現状に
おいて、ケミカルメーカーにとっては、素材の量産化には、リスクが伴います。量産
技術を確立しても、早いサイクルで新技術に置き換えられてしまうからです。
BASFが、この分野で1億ユーロ以上の投資を発表しました。電気自動車用ケミ
カルで標準をとれるかどうかが、世界の大手ケミカルメーカーとして、君臨し続ける
ことができるかどうかの、大きなポイントとなります。他の大手ケミカルメーカーも追
随してくることでしょう。