デジタル時代到来の象徴的なニュースです。とうとう、イーストマン・コダックがフィルム部門を消滅させ、法人向けと消費者向けの2部門に再編したとの発表がありました。
映像用フィルムで、富士フィルム、アグファとともに、世界を支えてきたコダックですが、とうとう、その事業から、フィルムが消えることになります。アグファに関しては、数年前に、フィルム部門を分社化し、その分社化した部門はそのあと廃業しています。日本でも、サクラカラーのコニカミノルタが事業撤退しています。
アグファ、コニカミノルタにしてもそうですが、富士フィルム、コダックにしても、今はフィルムではなく、複写機と印刷が一大事業となっています。かつて、カメラは1台しか売れないが、フィルムはカメラを使えば使うほど売れるので、収益性が高い製品でした。同様のビジネスモデルとして、複写機は1台しか売れなくても、印字のためのトナーはどんどん売れるので、収益性が高いです。
カメラもデジタル、印刷もデジタル、複写機もデジタルの時代です。かつての銀塩フィルムのケミカル技術が、印刷版の製版でのケミカル技術や複写機での現像のケミカル技術に生きています。マーケットが変わっても、ケミカル技術は生きています。アナログからデジタルに、大きく舵取りを変更しても、消耗品で収益を得るというビジネスモデルは、変わっていないと思います。法人向けも、消費者向けも同じです。
さて、新生コダックが、次に我々に見せてくれるビジネスモデルは、どんなビジネスモデルでしょうか?