放熱材料という用語を、最近特によく聞くようになっています。熱が発生する電子部品などの熱が蓄積し、性能に影響を与えないように、放熱する素材です。かつては、感熱紙に印字する際の熱ペンや、ブラウン管テレビで使用されるセラミックが典型的な放熱材料でした。
最近は、LEDや燃料電池など、放熱がキーワードとなる製品が多数開発されています。セラミックの放熱機能も向上しており、窒化アルミのような高価な素材も使用されています。大手シリコーン樹脂メーカーが、放熱機能を持つ樹脂をLEDの封止剤として開発する事例も出ています。
そんな中、カネカは液晶性ポリエステル樹脂を開発しました。「液晶状態で射出成形を行うと汎用樹脂に比べて3~5倍の熱伝導性を示す」とのこと。ポリエステル樹脂のような成形しやすい材料で放熱性を向上させることは大きな魅力です。さらにフィラー添加で放熱性をさらに高めることも可能とのこと。
今後の用途展開が楽しみです。